高知のみかんと言えば、「山北」みかん

高知県を代表するブランドみかん

みかんと言えば、日本を代表する果物のひとつですが、高知県では昔からみかんと言えば｢山北」と言われるほど、味のすぐれたブランドみかんがあります。

｢山北」とは地名のことで、高知県の中東部に位置する香南市香我美町山北という海岸線から近い中山間地域を中心に栽培されています。

数年前までは、推定樹齢150年の日本最古の温州みかんが「山北」で栽培されていたほど、古くからの歴史のある産地です

美味しさのわけは「温暖な風・日照時間・土壌」。

栽培は樹上で完熟させるため他の産地とは違い、遅くまで収穫できるのが｢山北みかん」の特徴。黒潮の運ぶ温暖な風と、長い日照時間や、石灰岩質の水はけのよい土壌が美味しいみかんを作ります。ご贈答用としても大変喜ばれる果物です。

生産のこだわり

品質維持のため、天候に合わせた栽培管理はもちろん、平地であれば高糖度なみかんを栽培するためにマルチシートを敷き、水分コントロールします。

また、日々営農指導員と連携し、一緒に山北みかんを栽培しています。

露地みかんは気候に左右されるので大変です。夏場は過熱し、果実が腐ってしまったり、日焼けが起こり、水分がなくなってしまうこともあります。

また、冬場には寒さで寒害が起き木が弱り、枯れてしまうこともあります。

みかんの木は植えてから最低でも４、５年は出荷できる実が取れないため、その間収量・収益も減るので農家としてはつらいです。

小粒で味が濃く、「美味しい」と評判の山北みかん。

そのまま食べてもらうのが一番美味しいと思いますが、果肉をしぼってジュースにしても美味しいです！

全国の中でもジューシーさはトップクラスです。県内では知らない人がいないほど知名度の高い山北みかんを、果物離れしている若い世代の方にぜひ味わって頂きたいです。

生産地について

山北の土地は石灰質土壌です。肥沃でないのが特徴ですが、その分、肥料である程度コントロールできるのが利点です。

水はけも良く、水分管理ができるので、甘くて適度に酸味のある山北みかんが栽培できます。

インタビューに協力してくださった方

▪農家歴21年

ＪＡ高知県 香美地区 果樹部 露地みかん部会

▪部会長 近森秀好(ちかもり・ひでよし)さん